木部が白くボケた原因は?

既製品の木部に発生した「白ボケ」のご相談

今回は、既製品として取り付けられていた木部に、部分的な白ボケ・白濁が発生したというご相談です。

写真を見ると、木目そのものは残っているものの、表面のクリヤー塗膜が白く濁ったように見えています。

一見すると「塗膜が古くなったのかな?」と思うような状態ですが、今回は少し違いました。

実は、この木部は新品の既製品。

そして、取り付け後に掃除屋さんが木部を綺麗にするため薬品を使用したという経緯がありました。

なぜ新品の木部が白くなったのか?

今回、補修するにあたって最初に考えたのが、

「木そのものが白くなったのか?」
「表面のクリヤー塗膜が白くなったのか?」

という点です。

写真をよく確認すると、木目はしっかり残っています。

そのため、木材自体が変色したというよりも、表面に施されていたクリヤー塗膜に何らかの影響が出ている可能性が高いと考えました。

さらに、発生したタイミングや現場の状況を確認していくと、

木部の清掃時に使用された薬品が、既存のクリヤー塗膜に何らかの影響を与えたのではないか

という仮説にたどり着きました。

薬品を使ったからといって、必ず白くなるわけではありません

ここは木部の補修で非常に難しいところです。

既製品の木部には、工場でクリヤーなどの塗膜が施されている場合があります。

その塗膜に対して、使用する薬品の種類や濃度、接触時間、拭き取り方などの条件によっては、

クリヤー塗膜が白濁する

艶が変わる

表面が曇ったように見える

部分的に色味が変わる

といった症状が出る可能性があります。

今回も、単純に「木が水を吸って白くなった」というより、既存の表面塗膜に薬品が影響した可能性が高いのではないかと考えました。

※実際の既存クリヤーの種類や使用された薬品の成分が特定できないため、原因についてはあくまで現場状況からの推測・仮説になります。

いきなり塗り直すのではなく、状態を確認

こういった補修で難しいのは、

「白いから上からクリヤーを塗ればいい」

とは限らないことです。

既存塗膜が残っている状態で、さらに塗料を重ねると、白ボケが消えるどころか、逆に仕上がりが悪くなる可能性もあります。

そのため、

現在の塗膜がどのような状態なのか

を確認しながら、補修方法を検討しました。

木目を活かして補修

今回の木部は、せっかくの木目がきれいな既製品です。

そのため、塗りつぶしてしまうのではなく、

「できるだけ既存の木目と風合いを残す」

ことを意識して補修しました。

そして補修後がこちらです。

白く濁っていた部分が改善され、木目の自然な表情が戻ってきました。

今回の施工で分かったこと

今回のような白ボケは、単純に「塗装が悪い」と決めつけることはできません。

既製品の木部の場合、

製品にどんな塗膜が施されているのか?
その塗膜に何が接触したのか?
いつから症状が出たのか?

こういった情報を一つずつ確認することが重要です。

今回も、現場の状況を確認していくことで、

「清掃時に使用された薬品が既存クリヤー塗膜に影響したのではないか」

という原因の仮説までたどり着くことができました。

塗装は「塗る」だけではありません

今回のような補修では、

「何を塗るか」よりも「なぜこうなったのか」を考えることが大切

だと改めて感じました。

同じような白ボケでも、原因によって対処方法は変わります。

木部のクリヤー塗装や、塗装後の白濁・白ボケ・艶ムラなどでお困りの場合は、まず現状を確認することをおすすめします。

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